Dr.長井の受験とストレス病2009-12-05 Sat 09:53
『緊張のない国で、緊張している子供たち』
-草食系の子供が急増!?- ■緊張する必要のないサービス大国-日本 私たちは、世界でも類を見ないサービス過剰国に暮らしています。 タクシーを止めればドアは自動的に開くし(世界で日本だけ)、降りるときには「忘れ物はないですか?」と乗務員(時にテープ)が注意してくれます。 また、JRで新幹線に乗る時、在来線の改札口で駅員さんが「切符の取り忘れにご注意ください」と何度も注意してくれます。 お店に買い物に行けば、「いらっしゃいませ。何をお探しですか?」と声をかけられ、買うまでずっと付きあってくれます(時には煩わしくなりますが…)。 とあるイタリアンレストランに入ると、まず氷入りの水が出てきます(注文していないのに水を出すのは世界で日本だけ)。注文したものがテーブルに並び、さあ~食べようかと思うと、「お皿が熱いので、お気をつけください。」と注意してくれます。 ある外国の方が、「日本に来て、最初は心地よかったけど、だんだんイライラしてきた。そのくらい自分でできる!子供じゃないんだから…。」とサービス過剰に憤慨していました。 余談ですが、「日本はミッキーマウスの国だ!」と言っていた外国人がいました。「いらっしゃいませ。ご注文は○○でよろしかったでしょうか。」などとミッキーマウスのような耳に残る高い声で、注文が間違ってないか確認してくれるからだそうです。 ■子供に過剰なサービスは必要? 日本は本当に住みやすくていい国、夜遅く外を歩いても比較的安全だし、緊張して生活する必要はない…。でも、それは大人にとって楽な環境であって、その生ぬるい環境は子供をダメにしてしまうのではないでしょうか? 子供はまだいろんなことを学習していません。何が危険で、何が危険でないか、そして何を自分の責任のもとにしなければならないかさえ分かっていません。厳しい環境条件の下で、いろいろな辛い経験をしてはじめて生きる術(スベ)を身につけなければならないのに…。 欧米の家庭では、親がいなくても自立して一人で何でもできるようになるために、たとえ裕福でも子供には厳しく接し、自分のことは自分でやらせるよう教育します。 ところが、日本では、朝遅刻しないように親が起こし、他の生徒や先生とのトラブルもすべて親がかかわり、学校でも例えば授業についていけなくなったら先生が手取り足取り教えるなど、子供のために大人が何でもしてくれます。 こんな、いたれりつくせりの環境では子供はリラックスして緊張感がないだろうと思うと大間違い…。子供はいつもビクビクして緊張しっぱなしなのです。ちょっと友達と言い合いになったり、先生に叱られたりすると、ずっとそのことを気にして不安になり、中には学校に行けなくなる子もいます。なぜなんでしょう? 人間の眉間の奥には、扁桃体という危険センサーがあります。ここがまわりの状況を判断して警告を発して、動悸を起こすなどして(いつでも走って逃げられるようにするため)危険を回避しようとします。 しかし、何でも大人がやってくれる安全な環境で、ほとんど使われることがなくなった子供の危険センサーは、ほんのわずかな刺激でも危険!危険!と警報をならすようになったのではないでしょうか。 最近、草食系のおとなしくてビクビクしている子供が増えていると感じるのは私だけなのでしょうか? スポンサーサイト
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